蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

あるあるじゃなくて「ありそう」を考える

お笑いには長編落語から一発ギャグまで様々なジャンルがあるが、中でも根強い人気なのがあるあるネタだろう。


あるあるネタは短い時間で笑えるし、何も考えずに見られて小さい子からお年寄りまで楽しめる。

しかもネタがシンプルで、モノマネと違って特殊なテクニックが必要ない。
だから芸人さんのネタをマネするだけで、素人でも笑いが取れたりする。


何より共感をベースにしているのが強い。「わかる!」は社会性のある人間にとってかなりの快感なのだ。




だが、あるあるネタを自力で考えるのは意外と難しい。
技術を問われないぶん、ネタの面白さは「目のつけどころ」の鋭さで決まるからだ。

普通すぎるとあるあるじゃなくてただの日常だし、かといってひねりすぎるとピンとこない。


しかも、せっかくいいネタを見つけても、だいたいすでに先達が同じことを思い付いている。
世の中に元から『ある』ものなんだから、数多の芸人が見つけてないはずがない。

あるあるネタのフィールドは、みんなが耕しすぎて連作障害が出まくっているのだ。




ゆえに新参者にとって、あるあるネタは実り多いが修羅の道。

そこで逆に考える。

あるあるネタって、別に『ある』必要なくね?


「わかる!」の感情さえ呼び起こせるなら、実際に体験したかどうかはあんまり関係ない気がする。

つまり、『ありそう』ならなんでもOKなのでは?


ということで、ここからは全然あるあるじゃないけど『ありそう』なシチュエーションを考えていきたい。



ドッキリの『ありそう』

Zoom会議でハチャメチャに怒られが発生したあと、怒った人が立ち上がったら「ドッキリ大成功」って書かれたパンツ履いてるっていうドッキリ


見たことないけどありそう。
自画自賛ですけどめちゃくちゃありそう。

よーく探したらもうやってるYouTuberいると思う。

いなかったとしてもこれからやると思う。

いたら教えてください。「やっぱりな~!」って心の中で言いたい。



スカッと系の『ありそう』

Zoomでミュートかけて悪口言いまくるイヤミな同僚が、スピーカーオフとミュートを間違えて全部丸聞こえだったせいで粛清されるエピソード


スカッと系は『ありそう』とめちゃくちゃ相性が良い。なんなら元から半分くらいありそうな創作なんじゃないか。

時世に適したニューノーマルな懲らしめ方も当然考案されるはずなので、上に挙げたようなネタも出てくると思う。



つぶやきの『ありそう』

マスクを買いに行くために着けるマスクがない


一時期ほんとにこの状況に陥ってた人いるかも。

もしかしたら今でもネタのつもりで言ってる人いそう。*1






あるあるとは呼べないけど『ありそう』なシチュエーションをここまで考えてきたが、「わかる!」と思ってもらえただろうか。

ひとつでも共感してもらえていたら嬉しい。


あと自分でやってみてわかったのは、『ありそう』を考え出すのもけっこう難しいこと。

結局はあるあるネタを見つけ出せる鋭さがないと、良い『ありそう』もでっち上げられない感じがする。

ていうか素直にあるあるを考えた方が実りありそうです。

*1:「服を買いに行くための服がない」はTwitterにおける自虐ネタのテンプレのひとつ