本のバーコードからわかること
本のバーコードからわかること
カニです。
突然ですが、本のバーコードに注目したことあります?
実例
こういうやつです。
画質悪くてすみません。
なんか、ぜいたくにも2段ありますね。
実は、本のバーコードには様々な情報が含まれています。
例えば上図のバーコードからは、
- 『日本で岩波書店から発行(または発売)された』こと
- 『一般向けの新書で、数学に関する本。価格(税抜)は820円である』こと
がわかります。
なぜわかるのか、以下で説明したいと思います。
上段
上段のバーコードの数字はこのようになっています。
意味ごとに区切るとこう。
978-4-00-416004-5
まず『978』。これは書籍JANコードであることを示しています。かんたんに言うと「これは本です」という意味です。
次に『4』。これはグループコードと呼ばれ、出版国・地域などを示します。国・地域ごとに異なる番号になっています。4の場合、「日本で出版された本です」ということです。
その後に来る『00』は出版者コード。出版社ごとに異なるコードを持っていて、00だと岩波書店です。桁数は2~7桁と幅があり、出版者の規模が大きいほど短くなります。
これは2桁なので大規模な出版社。そして『00』は出版者コードの中で最も若い数字、つまり先頭です。さすが歴史と伝統ある岩波書店……。
そして『416004』。これは書名コードで、出版者が書籍ごとに与える番号です。1~6桁あります。岩波書店はめちゃめちゃたくさん本を出してきたことがわかります。
ちなみに、グループコード・出版者コード・書名コードの合計は、合計で9桁でなくてはいけない決まりです。この9桁がISBN*1と呼ばれるものです。
日本だと、出版者コードが2桁なら書名コードは6桁。出版者コードが7桁なら書名コードは1桁。
つまり2桁なら同じ出版者コードで理論上100万冊まで出版できますが、7桁の小規模出版者は10冊出したらコードが尽きます(尽きたら新しい出版者コードを取得する必要があります)。世知辛いですね。
最後の『5』はチェックデジットと呼ばれ、数字に入力ミスがないかをチェックするために使います。検算の方法がちゃんとあるのですがややこしいので割愛します。
(興味ある方は「チェックデジット 書籍 計算」で検索してみてください)
下段
下段はこうなっています。
意味で区切るとしたらこう。
192-0241-00820-9
まず『192』ですが、これも書籍JANコードであることを示します。「これは本です(2回目)」ということです。
ちなみに消費税が3%から5%に変わったとき*2に191から192に変更されたそうです。
次に『0241』、これはC分類や分類コードと呼ばれます。4桁です。
1桁目は販売対象。一般、専門、児童向けなどがあり、0の場合は一般。
2桁目は発行形態。単行本、文庫、新書、コミックなどがあり、2は新書。
3~4桁目は内容。本のジャンルです。41の場合、数学です。
C分類、一覧を見たい方はこちらをどうぞ。なんかこういう表みるとちょっとわくわくする……
日本図書コードの分類コード(Cコード) - CyberLibrarian
次に『00820』、これは図書の本体価格(税抜)を示します。これだと820円ということ。
5桁しかないんじゃ10万円以上する本はどうするのかというと、『00000』になるらしいです。カンストしてるやん……。1回見てみたい。
最後の『9』はさっきも出ましたチェックデジットです。誤りのチェック機能は大事。
以上で説明は終わりです。
もしお暇があったら、お気に入りの本のバーコードを眺めてみてください。