蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

「『言われなくても察しろ』って言われても言われないとわかんないよ」と言われても、どのくらい言われないとわかんないのか言ってくれないとわかんないという話

「夫婦間の家事育児負担の不均衡」を、女性の立場からツイートしている人をよく見ます。
共働きのはずなのに気づいたら自分ばかり家事やってた、なぜか自分だけが飲み会行くのにすごく気を遣ってた、など。


そういうツイートへのリプライや引用ツイートとしてテンプレなのが、
「全世界に公開されるツイッターで愚痴を言って共感を得るのはフェアじゃないよな。夫に直接言えば?」
「夫は言われないとわかんないよ。『言わなくても察しろ』は無理」
この2つあたりじゃないでしょうか。


前者は普通に言ってることがよくわからないので置いとくとして(ツイッターで愚痴言うとフェアじゃないって何? そもそも)

後者はわりと的を射た発言に見える。


ある人にとっては、言われなくても褒められなくても誰にも気づいてもらえなくても毎日毎日当たり前のようにやらなくてはいけないし実際やってきた行為であっても、
パートナーにとっては、何も言わなくても当然相手がやってくれることだし何ならやってくれてることにさえ気づいてないし「やって」って言われないとわかんない行為である、ということはもちろんありうる。


まあそこまで不均衡な関係じゃなくても、よく気がきく側の人はだいたい損をする。相手が気づく前にやっちゃううちに、いつの間にかほとんど全部やってたりとか。

私は社会の中で気がきかない方の人間なのですごく実感する。
いつも飲み会の幹事をやってくれてありがとう親友。ほんとうにごめんなさいありがとう親友。チョコレートを貢ぐことがせめてもの罪滅ぼしです。


だから、「察するのを待たずにはっきり言ったほうがいい」「言ってくれないとわかんない」という主張をしたい気持ちは痛いほどよくわかる。
私もそういう察せないタイプです。



でも、よく考えたら、「言われないとわかんないから、言えよ」って指示としてざっくりしすぎじゃないですか!?

「これじゃダメだから、直して」くらいざっくりしている。どこを!? どのくらい!? どう直せば!?


できれば、我々言われないとわからん側の人間は、自分が「何を、どのくらい言ってくれればわかるのか」を把握しておいたほうがいいと思います。
つまり、どこまで細かく言われればわかるのか、ということを。
そしてそれを相手に具体的に伝えられたほうがいいです。

「言われないとわかんないから、言えよ。え? どんな風に言えばいいのか? そのくらい言われなくても察しろよ」という態度でいてはいけないと思うのである。思うことだなあ。



そこで、自分なりに「言われないとわかんないレベル」分類を考えてみました。
あくまでも私の独断による基準ですが、これが誰かの役に立ったらいいなと思います。



~レベル0~
「あなたも家事育児やって」
「OK, では○○と○○を担当するね?」
「やってくれてありがたいけど、まだしんどいな……」
「では、週1回は子供の面倒を全部引き受け、きみがゆっくり眠れる日をつくろう。」

  • Happy end-

クライアントからの抽象的な指示をもとに、相手のニーズを掴み、家事育児でやるべきことの全体像を把握して負担を勘案し、相手の負担が軽くなるように割り振りまでやることができる。

中田敦彦(※筆者の推しです。中田敦彦の家事に対するソリューションが気になる方はぜひとも検索していただきたい)以外にここまでできる人間がいるのか?
いたら、その人が行きたいイベントのチケット全部当選しますように。そして差し入れやお裾分けでもらう物がたまたま全部その人の好物でありますように!


このレベルができる人はたぶん「察せない」側の人間ではない。というか「よく気がきく」とかそういうレベルを越えて、毎日のシチュエーションをイノベーションでソリューションしたりする人だと思う。推せるね。スタンディングオベーション。韻を踏んでみたよ。


~レベル1~
「家事育児の分担を変更してほしい」
「おう。何が負担?」
「○○と××がきつい。特に忙しいときはやってくれると助かる」
「じゃあ○○はやるね。××はやれるとき極力やる。忙しいときは言って。あと、僕も繁忙期は僕の担当の△を代わってほしい」
「わかった。ではそういう分担で」

抽象的な課題についてふたりで話し合い、どうすればいいか? を一緒に考える。タスクのリストアップと振り分けをふたりでやり、分担を決められる。自分の担当の仕事は責任持ってやる。

対等な関係で、能力値が同じくらいのメンバーで何か企画するとこうなると思う。上下関係のない同僚同士とか、サークルの同期みたいな関係。
私はできればこうありたい。察すのは無理でも、主体的に動けたらいいなとは思う。


~レベル2~
「家事育児分担して」
「じゃあ何担当すればいい?」
「洗濯はあなたが担当してほしい。シャツのアイロンも自分でかけて。できない場合は言ってね」
「わかった。ちなみに洗剤の使い分けってどうやってる?」

仕事の割り振りまでは相手に任せる。任された仕事については、自分が責任を持ってやる。わからないことがあれば自分から訊く。
仕事さえ割り振られれば、自分で考えて動けるっていうのは、部下としては優秀なんだと思う。

おおむね対等な立場なんだけど、仕事の割り振りをする側の負担のほうがやや重い。
チーフとヒラ的な。どうしてもチーフ側は「自分の仕事」に加えて「家事育児業務全体の管理」「ヒラの仕事のマネジメント」までやることになるので……。

これ、ヒラ側は意外に対等に分担してると思いがち。計画する・配分する・調整するなどの作業の労力って見えにくい。けどけっこうゴツい。いわゆる見えない家事というやつ。
たぶん、「人に頼めずに自分ひとりで仕事を抱えちゃう」という人がよくいるのも、この計画・配分・調整が意外なほどしんどいからだと思う。


~レベル3~
「土日のお風呂掃除をお願い。洗剤と掃除用具はここね。はやく帰れる日は子供をお風呂にいれてほしい。それ用の道具はここに収納してる」
「わかった」

単なる仕事の割り振りだけでなく、タスクに分解してもらったり、仕事量の細かい調整を相手任せにしたり、やり方の細かい指示を出してもらうとなると、社員とアルバイトの関係に近いかも。バイト用のマニュアルを作ってもらうようなものか。
基本は上が決めた業務をマニュアル通りこなす感じ。

ちゃんと業務を継続的にやってはいるんだけど、主体性はそれほど高くはなく、家事育児のリーダーはあくまで相手、相手のほうが詳しいので相手に任せよう、という考え方。
なんか、「洗濯物が目の前にあれば畳むが、取り込みに行こうとかまではならない」ってメンタルかも。
シュフがメイン、パートナーはサブ、という考え方をお互い共有できてたら問題はないけど、
共働きで労働時間も同程度だと、責任者を任されてるほうは不満かも。細かいマニュアル作るのって大変だものね。

自分は、あまり詳しくない分野ではこれになってしまいがち。周囲のニーズを読んで何をすべきか察するのが苦手なので、せめてできるだけ自分から「何をやればいいですか?」って聞いて仕事を振ってもらうようにしたい。


~レベル4~
「ねえ、洗濯物畳んでくれない?」
「おう」

言われたことを、言われたときのみ単発的にやる。継続的にもやらないし、しょっちゅう言われてても自発的にやるようにはならない。洗濯物が目の前にあっても言われるまでは畳まない。
自分から「なんかやることある?」と聞いたりもしない。あくまで、指示されたらやる。主体性はない。

たぶん、このレベルの人の多くは察せる察せないの問題ではない。(常にこのレベルで察せないとしたら、「あいつだけ何もしてない」現象がいろんな場所で起こりまくるので、日常生活自体わりとしんどいはず。その場合はしかるべき支援と理解が必要ではないだろうか。)
価値観の問題だと思う。

家事はあくまでパートナーが全部やるべきもので、自分はそれを頼まれたから「手伝ってあげている」と思っている。と、仮定すると、行動パターンの説明がつく。
確かに、本来相手がやるべき仕事をやってあげている立場なら、「手伝ってもらっている分際で『言われなくても察しろ』って何様のおつもり?」と思うだろうし、「善意で手伝ってるのに、うまくできなかったからって何で怒るの! 優しく教えてよ!」と思うだろうな……。

例えるなら、料理教室の生徒の気分。自分よりも知識を持った先生に、優しくやり方を教えてもらい、やったら誉めてもらいたい。
料理教室の先生に「自分で考えて動いてください」って言われたら確かにビックリするものね。


ということは、言ってくれないとわかんない問題の解決策として、「月謝を払う」もアリなのか……?


~レベル5~
言われても、やらない


~~


独断による大雑把なレベル分けでしたがいかがでしょうか。
レベル0とレベル4では、「何を」言ってくれればいいのか、がかなり変わると思います。


上記はあくまで目安にしかなりませんが、察せない人間としては、自分が「どこまで細かく言われないとわからないのか」を把握しておくと生きやすくなると思っています。

「これ、細かく聞いておかないと後でわけわからなくなるやつだ!」とか「この件については分からないアピールをしといたほうがいいな」とか、そういった感覚を持てると、
『こいつは言われないとわからないやつだけど、やる気はあるし言われたことはちゃんとやる』というキャラクターで多目に見てもらえる場合もあるので。


少なくとも、どこまで細かく言われないとわかんないのか、なんていう個人的なことは、本人が言わないと相手には決して伝わらないことなので、
『ここまで言われないとわかんないってことは、わざわざ伝えなくても相手が察してくれるはず、そして自分がわかるように言ってくれるはず』なんてことを期待するのは、ちょっと酷なんじゃないかと思います。

少なくとも私だったらそんなこと察するのは無理ですね。人間だもの。人間には無理。

いやもしかしたら藤森慎吾(※筆者の推しです。アイドルと共演した際、なぜかやたらアイドルファンのニーズを理解していることに定評がある)だったらそんなことも可能なのでは……?

だとすると藤森慎吾は人間ではない……。じゃあ藤森慎吾とは何なんだ? 天使……?



話を戻します。

つきましてはわたくし、わからないことは聞きまくることで「あっ、こいつこのくらい細かく言われないとわかんないんだな」とわかってもらえるように頑張りますので、聞きまくって若干うざったいと思いますがどうかご寛恕ください。



「わからない」がゲシュタルト崩壊しそう。