徳永英明VSお客様相談窓口
もしも徳永英明がお客様相談窓口に電話をかけたら
相談窓口「お電話ありがとうございます。お客様相談窓口でございます。本日はどのようなご用件でしょうか?」
『何も聞こえない』
相談窓口「申し訳ありません、音量が小さかったでしょうか? こちら、お客様相談窓口でございます。本日はどのようなご用件でしょうか?」
『何も聞かせてくれない』
相談窓口「えー……お客様、聞こえていらっしゃいますか? お電話をスピーカーモードにしていただくことはできますでしょうか?」
『僕の体が昔より 大人になったからなのか』
相談窓口「お客様? 大人になった? とは? お客様?」
『ベッドに置いていた 初めて買った黒いラジオ』
相談窓口「なるほど! 『何も聞こえない』というのは、ラジオのことでございましたか! では、本日のご用件はラジオの故障について、ということでよろしいでしょうか?」
『いくつものメロディーが いくつもの時代を作った』
相談窓口「長年のご愛顧ありがとうございます。
そうしますと、『体が昔より大人になったから』といいますのは、成長すると聴こえなくなる、いわゆるモスキート音のことですか? 詳しい状況についてお聞かせ願えますか?」
『思春期に少年から 大人に変わる 道を探していた』
相談窓口「あっお客様、詳しい状況というのは成長についてではなくてですね、ラジオの故障についてお聞かせ願いたいんです」
『汚れもないままに』
相談窓口「きれいにお使いくださりありがとうございます」
『飾られた行き場のない 押し寄せる人波に』
相談窓口「そういった状況で使用なされたと。お客様、ラジオは障害物の多いところですと、うまく電波を受信できない場合がございます。周りに干渉物のない場所で、電波が入るかどうかお試しください」
『本当の幸せ教えてよ』
相談窓口「お答えいたしかねます」
『壊れかけのRadio……』
相談窓口「お客様? お客様! 通話切られた……」
※『』内は徳永英明作詞作曲『壊れかけのRadio』より引用