蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

お笑いマニア男性に好きなお笑い芸人を聞かれたときの対処法

好きなお笑い芸人を聞かれたときの対処法

お笑いが好きだ。

といってもテレビでお笑い番組を見たり、ときどきよしもとの劇場に見に行ったり、DVDを買ったりするくらい。
YouTubeであらゆるお笑い芸人のネタを見漁るとかM-1は3回戦以降全ネタ見てるとかそういうレベルではない。
たぶんマニアからしたら大したことないと思う。

だが、お笑い芸人のDVDを30枚くらい持っていて、ときどき劇場に出向くだけでも
普段お笑いをテレビ番組以外で見ない人にとっては「お笑い好きなやつ」なのだ。


それ以外の趣味もそんなにないので、誰かに趣味を聞かれたときはお笑い好きだと答える。

まあだいたい「そうなんだ~」とか「うちの娘or息子も好きなんだよ~」みたいなゆるーい雰囲気で会話が進んでいくのだが、
個人的にちょっと鬼門な返しが「好きなお笑い芸人だれ?」である。


素直に答えていいやつなのかそれは

わたしはお笑いが好きである。
一番好きなお笑い芸人は、オリエンタルラジオである。

武勇伝でデビューしたときから好きで、地方在住の子どもだったから東京へは行けなかったけど、自分の地元に来たときはネタを見に行った。
チャラ男がブームになったときは友達にプッシュしまくって「おとなしそうなカニにそんな一面が……」と意外がられた。
就活のESでは彼らの著書をテーマにした。一応ちゃんと通った。
RADIOFISHのライブも見に行って、音楽ライブがこんなにも楽しいことなのかと生まれて初めて知った。


だから確信を持ってオリエンタルラジオだと答えるのだが、そうするとたいがいキョトンとされる。
一瞬「?」って顔になる。

いやわからなくもないですよ?
「カレー好きなんだ。どういうカレーが好きなの?」
「◯◯ってお店のカレーラーメンがめちゃくちゃ美味しいんですよ」
「? そうなんだ!」

この、一瞬の「?」。

まあふつうカレー好きって聞いたらインドやネパール風のスパイスカレーだと思うよな、次点で欧風カレーだよな。
カレーラーメンを挙げてくるとか誰も思わないよな。
……なんでや!! カレーラーメンかて美味しいやろ!!


まあふつうお笑い好きって聞いたら実力派漫才師だと思うよな、次点で個性派コント師だよな。
何度も手を変え品を変えバズってるエンターテイナー系コンビが出てくるとは誰も思わないよな。
……なんでや!! オリエンタルラジオ面白いやろ!! あんな生き様が面白いコンビなかなかおらんやろ!!


そうなることはわかっていても「オリラジです」って答えたくなるのがファンの性質なのですが、
どうにかもっと話がスムーズに進む答えはないものか……


そんなにお笑いに詳しくない人にどう答えるか

最近だんだんわかってきたのだが、
そんなにお笑いに詳しくない(興味がない)人がわざわざ好きな芸人を聞いてくれる場合、だいたい2種類の意図のどっちかだ。
1つは、単にお笑い好きのこちらのために話題を広げようとしてくれてる。
もう1つは、家族や親しい友人にお笑い好きがいて、その話をしたい。


この場合、手堅い答えはM-1に何回か出てる実力派漫才師っぽい。
はっきり名前を出すなら、「和牛が好きです」と答えておくとほぼほぼ間違いない(個人の見解です)。

そんなにお笑いに興味ない人でも和牛なら名前は知ってるし、漫才しっかりやってるイメージを持ってる。
M-1でならネタ見たことあるよ! 面白いよね!」って人も数多い。


しかも面白いことに、そういう人相手だと「うちの娘or息子or親友も和牛のファンなんだよ~」ってなる確率が異様に高い。

純粋にネタが面白くてファンが多いのが最大の要因だろう。
しかも、お笑いに詳しくない人にも好きって言いやすい知名度・実績。(ちょっと毒があるネタもあれど)暴力や大声に頼らない品のあるネタ。
両親や友人にファン宣言するには本当にぴったりの人たち……


するとどうなるか。
和牛が好きと言っておくと、その人のなかでわたしは「我が子or親友と好きなお笑い芸人が一緒の人」として記憶されるのだ。
ちょっと親しみを持たれる。
やったね!



はじめはそんな親近感目的の不純な動機でもいいので、よかったら和牛のネタを見てください。なんかかわいいし……
たぶんYouTubeにも動画はいっぱいありそうですが、自分はこのサブスクのご時世にDVD集めるタイプです。


お笑いマニアっぽい人にどう答えるか

ライトな若いお笑いファンならわかってくれるかもしれないが、
世の中にはお笑い好きを品定めしてくる『通な』お笑いマニアが少数存在する。
彼らはこちらがどんなお笑い芸人が好きかによって、こちらの趣味のディープ度を勝手に判定してくださるのだ。


そしてそういう彼らは、「好きな芸人はオリラジです」と答えるお笑いファンをちょっと下に見てくる。
なんなの? バズってるからか? 斜に構えて大衆にウケるものを冷笑しているのか?

あと、彼らはなぜかNON STYLEが好きなファンのこともちょっと舐めている。これは本当に謎。
無冠でリズムネタのオリラジはまだしも、M-1チャンピオンになるほどの実力派漫才師なのに。

こうなると芸人自体で判断しているのではなく、「NON STYLEには女子高生のファンが多い=NON STYLEファンはお笑いにわか」みたいなファン層への偏見による判断な気もしてくる。


※もちろんそんな判定してこないお笑いファンのほうが多いです。


こういう品定めお笑いマニアへのベストな解答はおそらく

「あんまり詳しくはないんですけど、金属バットを最近はよく見てます」

ですね。これは確実にそうです。令和元年5月の時点では少なくともそうです。


まずお笑いマニアには金属バットが人気。なおかつマニア好みのネタの雰囲気があって、そこに目をつけてるだけで彼らはあなたに『何か』を感じ取る。

しかも最近地上波にちょっとずつ出始めてるくらいで知名度がちょうどいい。
これが千鳥だと知名度がありすぎて、「最近人気があるから言ってるだけの、バラエティ番組でしか観てないにわか」と思われる危険もありうるので。いろはに千鳥初回から全部見てるんですよ~とかなら別です。


重要なのが「あんまり詳しくないですけど」と「最近はよく見てます」。
これでネタを網羅してないことへの予防線を張れるし、しかもあえて下手に出ることでマニアのプライドをくすぐる。

大ファンです! と主張されると張り合いたくなるけれど、「最近興味があって……」と言われると沼に引き込みたくなるのが人間の性。

しかも、自分の大好きなことを人に教えてあげられるのってすごい快感。
人は自分の話をするときと、大好きなものの話をするときに脳が興奮するらしい。あまつさえそれを上の立場で教えることを許されるなんてもう、ドーパミンが止まらない。たぶん。てきとうに言っているけど……


お笑いマニアの先輩を気分よくする必要があるときには、先輩に口火を切らせる導入としてこの方法を使ってみたいと思う。




ちなみに、「自称お笑い通の彼らにそういう話をされるのは邪魔くさい、一方的に語らせたくない」というときには、ぜひ言ってほしい。

「武勇伝の頃からずっとオリエンタルラジオが好きなんです」と。

あなたとは好みの方向性が違いますよと伝えつつ、でも「今SNSでバズってる若手芸人をただ言ってるわけではなく、本当にオリラジのファン」であることもわかってもらえる。
上から目線で説教されるほどは舐められず、かといって同族だと認定されるほどでもない。

つまりこれは、「サンは森で、わたしはたたら場で暮らそう」というやつです。



もちろんそんな判定などしないファンのほうが多いでしょうし、しない人たちとならオリラジの話もけっこう盛り上がる気がします。
何しろ、彼らは常に動き続けていて、話題に事欠かないので。