蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

RADIOFISH『STAR』の良さを聞いてくれ

前置き
RADIOFISHのライブ『NIRVANA』が10/2に迫ってまして、新規ファンの方々にちょっとでもカニブログがお役に立てたらと思い、RADIOFISH関連の記事を見返してたのですが
あれですね、

ですます調で書くと「いかがでしたか」感がどうしても出ますね
本文は常体で書こうと思いました


RADIOFISH『STAR』

実はRADIOFISHのデビュー曲

『PERFECT HUMAN』で一躍有名になった彼らだが、いきなり1曲目で大ブレイクしたわけではなかった。
実は『PERFECT HUMAN』はRADIOFISHにとって6曲目の楽曲であり、それまでに5曲をリリースしているのだ
(これはRADIOFISH誕生史におけるサビなので、本人たちもファンもよく話すエピソードです)

ではデビュー曲は? というと、この『STAR』だ。

STAR

STAR

  • RADIO FISH
  • J-Pop
  • ¥255

しっとりした曲調、やわらかな歌い方、「君」への純情でまっすぐな思いを綴る歌詞、オリラジのツインボーカル(急に踊りださない)。
これは「NAKATAを御神体としてみんなで崇める」という革新的な作風のイメージが強いと意外かもしれない。

MVも絢爛豪華というよりはシンプルで、
スーツ姿にも秘密結社感はなく、むしろ上場企業に勤めてそう
スキルマスター(ダンサー)も、今より初々しい感じがする……

ちなみにこのMVのコメント欄に「NAKATAがまだ人間だった」ってコメントついてて超笑った。アルジュナカタ*1……NAKATAは神になったのか……


この歌の持つ魅力

『STAR』はストレートなメッセージとせつないメロディが胸を打つ、心にしみるバラード。
あえて言うなら「普通にめちゃめちゃいい歌」だ。

『PERFECT HUMAN』がそれまでになかった、RADIOFISHにしか作り得ないピーキーでユニークな曲であるのに対して、
『STAR』は天才バラード歌手が歌っていてもおかしくない、王道で端正な楽曲である。


正直、最初にハマるきっかけになりやすいのは中田崇め曲だと思う。

スイーツで言えば、『PERFECT HUMAN』は「その店でしか味わえない、宇治抹茶黒糖タピオカティー」みたいなものである
テレビやネットでバズり、他にはないメニューを求めてお客さんがやってくる。
試しに1回だけ買いに来る人もいれば、そのメニューを好きになって何度も買いに来てくれる人もいる。
そして時には、「美味しかったから他のも飲んでみたい!」と色んなメニューを注文して、お店自体のファンになってくれる人もいるだろう。

そんなファンをさらなる深みに引き込むのは、意外にもストレートの紅茶や烏龍茶だったりする。
「!?!? 単純に茶がうまい!! お茶だけでも十分うまいやんけ天才ちゃう?? SUKI……」
(私はこれで茶咖匠にはまりました)


いわば『STAR』はストレートティーのような存在だ。マーケティングやメディア戦略の主軸にはなりにくいかもしれないが、ブランドにとっての大切な原点。
そしてひとたびRADIOFISHを好きになった者が聴けば、RADIOFISHにもっと魅了されること間違いなしの良曲だ。

夜明け前の空の群青のような、深く透き通って、でも儚さも感じさせるメロディ。
好きと口に出さなくても、「君」を見守り、寄り添う歌詞から伝わる思い。
心のやわい部分をそっと掬い上げて、やさしく背中を押してくれる歌声。

「RADIOFISHってこんないいバラードも持ってるんだ、中田さんの歌声もこんなに心にしみるんだ」
そうしてRADIOFISHの良さを再発見して、彼らをもっと好きになる。

沼に落ちてきた人を、沼の底までご案内する容赦ない二段構え。ようこそ推しの二段階認証へ、ここまで来たあなたはもうRADIOFISHクラスタです。


曲調と歌詞の素晴らしさ

イントロで鳴るシャーンていうやつ(楽器の名前を教えてくれ)からして最高、あんなの天の川もしくは流れ星のメタファーじゃん……視覚を聴覚でみごとに表現されたら好きになっちゃうんだよこっちは。

時折入るしゃなりとした高音で星空をイメージさせる演出、夜空の青さを際立たせるような弦楽器、低く抑えたところからサビに向けて徐々に高まるエネルギー
編曲者にブラボーって言いたい。ブラボー。言いたかったので言いました(竹やぶに竹立て掛けるやつかよ)


『夜が君を隠した』という歌詞から推測する限り、「君」は太陽のような人だったのだろう。
少なくとも周囲からは、常に明るく笑顔でいる太陽のごとき振る舞いこそが、その人らしさだと思われていた。

だからこそ弱さもつらさも孤独も心のなかに押し込めて、泣く姿は誰にも見せずひとりぼっちで夜に紛れて
そんな君の、そんな君だからこその、ありのままの弱さを受け止めたい。
太陽が隠れてしまった夜空にも星々はきらめいて、みんなを照らしていると知ってほしい。

君への思いは溢れて疾走感になる。
この気持ちを止められる気はしないし、止める気もない。
手をとりあって夜を走るふたりはきらめいている。

不安も迷いも消えたわけじゃない、でもそれらをふたりは分かち合える。互いの鼓動を共有して、ゆらめく儚い星に永遠を願う。

語り手にとっては君が、夜を照らす星だった。
一方で君にとっては「僕」こそが、夜の世界で君を導く北極星だったのかもしれない。


歌詞に込められた星のモチーフから、様々なイメージが広がっていく。天の川、流れ星、夜の静かなのにどこか張りつめた空気、星座をたよりに夜をゆく旅人。

太陽と対比されるのが月ではなくて星、というところが好きだ。
いつもフルパワーで他人を照らして、見えないところでひとり泣くのでは疲れてしまう。
夜に輝く星になる。ひとつだけではささやかでも、ともに輝くならば人々を照らすことができる。君が笑顔を取り戻したら、夜だけでなくすべてを照らす光になる。
小さな光でも、ちゃんと自分で光っているところが素敵だ。



……なんで推しの歌を語るとき、人類はこんなにもポエミー*2になってしまうんでしょうね??(主語が大きい)(カニなのに人類を巻き込むな)
まあとにかくMVは見てほしいな、曲をフルで聴けるので。気に入ったら曲も買ってほしい。
https://youtu.be/3PAEj6PHnH8

あとライブはぜひとも来てほしい。10/2、19時よりZeppDiverCity TOKYOにて
絶対に後悔させないので。クオリティ高いしMCが面白い。ぜひ

チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/radiofish-t/
ローソンチケット
https://l-tike.com/radiofish/
e+
https://eplus.jp/radiofish19/

*1:FGOをやってる人にだけ伝わる喩え

*2:「詩的な」は正しくはpoeticですが、ここでは「ポエムめいた」的な俗用