蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

あなたの生産性を上げる偽の方法

こんにちは。カニです。
今日はちょっと実験的に、変なテンションです。



なぜあなたは作業効率が低いのか。

それは部屋が汚いからだ。
汚い部屋はあなたの集中を妨げる。

しかし、超絶デスクが散らかってるのにめちゃめちゃ仕事のデキル天才だっているじゃないか。という気がする。
確かにそれはそう。

でも彼ら天才の部屋が汚くなるメカニズムは、あなたの部屋が汚くなるメカニズムとは違うのだ。

それを今回は、「マスキング」と「トリミング」というふたつのワードを使って解説しよう。



汚い部屋を気にしない方策はふたつある。
マスキング、いわばマスク(覆い)をかけるかのように、見えているものを見ないふりするのがそのひとつ。
いわゆる、臭いものには蓋をする、というやつだ。

これぞ凡人のやり方である。
部屋が汚いとわかっているのに、見て見ぬふりをしてスルーしてしまう。
気持ちはとってもわかる。

しかしこの行動、あなたの脳に負担をかける。
視覚から脳に入ってくる情報を、あえて無視するというのはストレスなのだ。
ちょっと気取った言い方をすれば、外部刺激をわざと無視するには、認知資源をよけいに消費せねばならない。認知資源についてもっと知りたければ、「ストループ課題」とか「マシュマロテスト」で検索してくださるとよい。

そんな風に脳に負担をかけ、よけいな容量を食われていれば、作業効率が下がるのもさもありなんと言うべきである。
だから凡人が作業効率を上げたければ、部屋を片付け、脳にいらぬ刺激を与える情報を、極力省くべきである。
スマホとかも刺激的で脳の処理容量を食うので、作業時には見ないほうがよい。



ではそれにもかかわらず、部屋やデスクがめちゃめちゃ汚いのに仕事がデキル天才とはいったい何なのだろうか?
それを読み解くヒントとなるキーワードが、先ほど述べた「トリミング」である。
いわば、よけいな部分の一切を切り取ってしまうのである。

それは、言ってしまえば過集中である。

わざと、または無自覚に、自分の視野を狭めて、いらないものが何も目に入らなくするのだ。
そうして非常に限られた範囲、自分の打ち込むべき仕事にのみ集中して、他をばっさり切り捨てて、はなから遮断してしまう。
これなら脳は、「どの刺激を無視してどの情報は深く処理すべきか」を判断して取捨選択する必要がない。いらない情報を最初から入れないからだ。
したがって、認知資源をよけいに消費する必要もなく、注意を大事な仕事のみに向けることができる。
それゆえ、この方策を使いこなせる人は、デスクがどれだけ汚くても仕事はデキル。



しかし、この方策が実質的には過集中であることからもおわかりだと思うが、過集中には人それぞれ適性がある。
周りに満遍なく気を配れるタイプの人がわざと過集中を起こそうとしても、そううまくいくことはない。注意力のタイプとして元々バランス型なので、それをあえて偏らせるような真似は難しい。

反対に過集中タイプは、自分の過集中をコントロールするのが難しい。偏った注意をどこへ向けるか、いつ過集中を起こすかは、自分の意思でかんたんに決められるわけではない。元から決まっているのだ。
ゆえに過集中タイプで仕事のデキル天才は、自分の注意力の型と、仕事で必要とされる注意力のあり方が、たまたま奇跡レベルでマリアージュしているから天才なのだ。
しかも、過集中時には脇がガラ空きなのも特徴である。見えていながら見ないふりするのとは違って、完全に切り取ってシャットアウトしているのだ。おそらくやかんが空焚きになっていても気づけない。危険もあって一長一短である。

ゆえに、過集中タイプであっても、作業効率のためには部屋をきれいにするのが望ましい。
危険をできるかぎり取り去っておけば安心して仕事に集中できる。
またノイズが少ないほど、部屋全体を把握するのが容易になる。視野が狭くなりがちなトリミング型は、視野を広げるためにも、部屋全体を管理するためにも、なるべくいらないものを減らして整理整頓しておくのが有効だ。

もちろん、集中力散漫な人も、というかそういう人こそ、部屋をきれいにするべきである。
よけいな刺激を減らして集中力の分散を防ぎ、作業効率を上げる効果がある。



ごくたまに、ひとつに劇的に集中しながらでも他のことにまで気を配れる鬼才や、
部屋がおそろしく汚いのに、すべてどこに何があるか的確に把握している怪物もいるが、
そういう人々は我々とは処理領域のキャパシティーがはなから全く違うので、諦めよう。





以上、すべて適当に考えた作り話でした。*1

それっぽいワードを取り混ぜれば、それっぽい感じのライフハックめいた文章が作れるんじゃないかと考えたのですが。
どうでしょう、それっぽかったでしょうか。

*1:ストループ課題とマシュマロテストだけは実在します