蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

無能おつかいバトル ルール説明

無能おつかいバトル

大学時代にサークルのメンバーと考案して、1回だけやった遊び。 その名も無能おつかいバトル

おつかいを頼む側(防御)と頼まれる側(攻撃)に分かれ、交代制でプレーする。攻撃側が、「いかにおつかいとして無能であれるか」が試される競技だ。

基本ルール

1対1で行う競技である。
1人はおつかいを頼む側(防御)、もう1人が頼まれておつかいを果たす側(攻撃)となり、バトルは行われる。

なお別にもう1名、判定員が必要となる。ただし人数が集められない場合、判定員を設けず、防御と攻撃の協議によって判定をしてもよい。

事前準備として、おつかいに行く店をひとつ決めておくこと。初心者には、多様な商品が揃うコンビニやスーパーがおすすめである。
ゲームをリスキーにしたい場合は、コストコやホームセンターを選んでもよい。


①防御側は、攻撃側に、おつかいの指示を出す。
指示はどのようなものであっても構わない。ざっくりした指示でもよいし、商品名を具体的に指定してもよい。
ただし指示の細かさ度合いが勝敗を左右するので、慎重に決める。

例:甘いものが食べたい / ごはん系のもの / 炭酸系


②攻撃側は、防御側の指示をきちんと守りながら、できうる限り無能なおつかいとして振る舞う。
指示の範囲内で、極力頼んだ人が困りそうなものを買っていく。ここに攻撃側の発想力と意地悪さが問われる。

※際限がなくなると困るので、リスク許容度に応じて個数制限や予算制限を設ける。

例えば「甘いものが食べたい」なら、グラニュー糖、ピーナッツバター、甘酒など。
相手はおそらくスイーツ系を想定しているので、そこからなるべくかけ離れつつ、「甘いもの」条件を満たす商品を買う。
「ごはん系」ならば、生米10キログラムを買っていってもよい。


攻撃側は指示を守りながら、どれだけ予想外のものを買ってこれるか、防御側を困らせられるかを競う。
防御側は絶妙な指示を出して、なるべく自分の想定に近いものをおつかいに買ってこさせることを目指す。

スーパー無能おつかいタイム

「それだと、防御側はとにかく厳密で自由度のない指示を出せばよいのでは?」との問題点が生じる。
これを解決し、一気にゲームをリスキーにするのが、スーパー無能おつかいタイムである。

おつかいを頼む側は、おつかいの横暴を防ぐため、なるべく的確な指示を出すことが求められる。

例:鮭おにぎりを1つ買ってきて


ただし店内に、指示に当てはまるものが一切なかった場合(つまり鮭おにぎりが売り切れていて無かった場合)、
スーパー無能おつかいタイムが発動する。

指示を守ることが不可能であるので、無能なおつかいは大混乱に陥り、暴走を始める。
攻撃側は指示を一切無視して、防御側への嫌がらせのために、店内のものから何でも買っていってよい。このとき個数制限がないと大変なことになる。


防御側は指示の詳細度のバランスが問われる。あまり抽象的だと、想定とはかけ離れた解釈をされる隙が生じてしまう。しかしあまりに細かく商品名などを指定すると、たまたま売り切れだったり置いていなかったりした場合に、最も危険なスーパー無能おつかいタイムが待っている。

スーパー無能判定

判定員1名は、防御側の指示を聞いたあと、おつかいに付き添う。
判定員の役目は2つ。
ひとつは、攻撃側が決めたものを買う際に、それがおつかいの指示の範囲内であるかを判定すること。範囲外と見なされた場合、失格もしくは選び直しとなる。
もうひとつは、スーパー無能おつかいタイムを発動してよいかを判定すること。おつかいとともに店内を入念に見て回り、「指示通りのものはこの店にはない」と判定員が見なした時にのみ、スーパー無能おつかいタイムは発動を許可される。

勝敗の決め方

基本的には、防御側と攻撃側の納得をもって決める。ゲームが終わったとき、うまい無能おつかいが決まれば、自然と防御側は「やられたな」と思うものである。また、あまり無能さが発揮できなかった場合、攻撃側は「実力を出しきれなかった」という実感があるものだ。
双方が大人であれば、相手の無能おつかいのエキセントリックさ、あるいは指示の的確さを認め合い、納得して勝敗を決められるはずである。

ただし、競技性を追求したいなら、判定員が厳格なジャッジを下してもよい。
あるいはオーディエンスの投票によって決めることも可能。

勝敗を決めた後、余力があれば、攻防を入れ換えてもう1戦行う。

無能おつかいコンテスト

1対1の戦いを様々な人で行い、その数々のバトルの中から、「最も無能なおつかいは誰だったか」をみんなで決めると大変盛り上がる。
モスト無能おつかい、MMOである。

参加者の多数決で決めるのが最もベーシックだが、協議で決めてもよい。

実戦メモ

前述した、サークルでの無能おつかいバトルは、大学近くのコンビニを舞台に行われました。
優勝した人=MMOは、「炭酸を頼まれて単3電池を買ってきた人」。
困り度は低めですが、指示を守りつつ同音異義語に読み替え、全然違うものを買ってきた手口の鮮やかさが評価されました。

ちなみに「ごはん系を頼まれて生米5kgを買ってきた人」もいました。こちらは防御側の困り度は今回ダントツですが、優勝には至らず。物量を単純に増やす作戦は確かに困るのですが、「そんな手があったか!!」というカタルシスがないので配点は低めです。


そんなゲームを思い出したのは、あるツイートを見たから。

「違う種類のおにぎりを3つ」という指示を守りながら、形は違うが同じ味のおにぎりを3つ買ってくる、この鮮やかさ!
もしこんな奇想ができる人材がいたら、あのときの私たちのバトルでぶっちぎりで優勝していたでしょう。


ツイート主さまは「愚かな後輩よ」と嘆いていらっしゃいますが、おそらくその後輩さまは天才です。発想力に満ち溢れた有能で将来有望な人です。きっと、無能おつかいバトルの超新星になるであろうお方です。

是非とも、無能おつかいバトルをやってみていただきたい。



読んでいただいた皆さんも、よろしければ暇潰しに、無能おつかいバトルをやってみてください。意外と盛り上がります。