蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

オリラジ藤森ファンがヒプノシスマイク麻天狼CDを聴いた感想

なんかもう技術力とかラップに対する造詣はないので、馬鹿正直に思ったことやサイコーポイントを挙げていくしかないですね

「ノリ」と盛り上がりを重視して感情の赴くままに書くしかない

参照した情報

1.公式から発表された設定資料(一枚絵➕説明文) 2.ヒプノシスマイク 麻天狼-音韻臨床-

以上の資料をまだ見聞きしてない方にはネタバレになります。 その他、朗読イベントやニコニコ動画トークイベントなどは未視聴なので、そのあたりで発表されたことと解釈にズレがあるかもしれない。

まさかの藤森慎吾作詞で参加

いやあ藤森慎吾さんがヒプノシスマイクの作詞を担当すると聞いたときはめちゃくちゃびっくりしたよ…… RADIOFISHのラップ作詞を担当してきた、「耳に心地よいトーンの声でノリやすいリズムで聞いてて気持ちいい語感の言葉を発する」天才・藤森慎吾が、錚々たる実力派ラッパーたちのラインナップの一席に加えられたわけですよ RADIOFISHでの活動実績と彼の才能がヒプノシスマイク運営に認められたってことでしょ……

その発表はヒプノシスマイクを通したんかと思うくらい藤森ファンの精神に干渉したと言われている…… 3日くらいその話題でザワザワしてたもんなオリラジクラスタ

公式設定資料を見たときの気持ち

チャラ男キャラやんけー! チャラチャラした口調の女好き設定、そしてこの売れっ子ホストなビジュアル 最高 イケメン

いやでも正直、もちろん藤森さんが抜擢されたのは超超嬉しかったけど、ちょっとは不安もあったわけよ。他の作詞作曲担当はプロの作曲家や実績と名声のあるラッパーばかり、声優の木村昴さんだって自分でグループ活動してらしたりするガチラッパー、そんななかに語感とリズム感が天才的とはいえ、合いの手得意なチャラ男がいて浮かないかなって 声優ファンとかラップガチ勢とかに怒涛のごとくdisられたらどうしようかなって 「他のキャラクターの作詞はプロのラッパーさんなのに、どうして私の推しだけ芸人なのよ!」みたいな反応も当然ありうるやないですか、だって他のみんなに配られたの伊万里焼の湯飲み茶碗なのに推しだけシャンパングラス渡されてるようなもんですよ シャンパングラスにはシャンパングラスの良さがあるとはいえ、やっぱり異色だし、熱い緑茶飲む上でのポテンシャルはやっぱり伊万里焼の湯飲み茶碗には敵わないですよ ていうかRADIOFISHってもともと「芸人のくせに何歌ってんだよ」的なことを芸人からも言われてたし

しかしそんな不安も、公式設定資料を見た瞬間に泡となって消えました 『常にチャラチャラした口調』、『スーツを着ると女好きの性格に変貌する』ホストキャラ! 女性恐怖症を克服するためにホストになった努力の人 藤森慎吾かよ いや藤森慎吾は女性恐怖症じゃないけど この伊弉冉一二三というキャラクターの作詞を藤森慎吾に決めたヒプノシスマイク、天才が過ぎる こんな運命的なマリアージュってある? ほんまにおめでとう

シャンパングラスにシャンパン注いでくれてありがとう公式 曲出たら絶対買うってこの時点で決めました

そしてこの最高に藤森慎吾の魅力と使いどころを分かってくれてる公式のおかげか、あるいはヒプノシスマイククラスタのハートが強いのか、それとも全体曲のクオリティのおかげか、 一二三ファン(通称一二三の女。月蝕會議さんによると、男性ファンでも曲を聞いたら一二三の女になってしまうらしい)の皆さん、全体曲発表前に藤森慎吾に訝しみのお気持ちを表明されてた方も含めて、好意的に受け止めてくれました ありがとうございます トレーラー公開や試聴始まってからは、さらにたくさんの方がシャンパンゴールドを、そして藤森慎吾を誉めてくださっていて、ヒプマイファン素敵だなと思いました そして「エゴサしやすいように」との配慮で、藤森慎吾のフルネーム入りで作詞に感謝を表明していただいた一二三の女の皆さんありがとうございます 藤森慎吾本人じゃなくて、オリラジクラスタエゴサしてふぁぼりまくっててなんかすみません これにはヒプマイファンも戸惑ったかもしれない

あと「藤森慎吾に感謝のPERFECT HUMAN課金」と「藤森慎吾に印税を納めるためにアルバム買いました」は笑った。仕事が早すぎる まだ試聴の段階でそこまでしてくれるの有能過ぎるやろ

ヒプマイCD 音韻臨床を聴いた感想

本題に来る前に1800字くらい書いてしまった 藤森慎吾ファンだからやっぱり一二三びいきな感想になると思う

トレーラー聴いた時点で面白すぎましたよね 鬱からの躁からの鬱 日本よ、これが情緒不安定だ 神宮寺寂雷役の速水奨さんが「ジェットコースターみたい!」って言ってるのも含めて面白い 言い得て妙だけど、「ジェットコースターみたいなアルバムだよ」という説明からこのアルバムの構成を正確に想像することは絶対にできないと思う。一方通行

迷宮壁

すごく暗めな重い歌詞と曲調だけど、寂雷さんが歌うと「それでも絶対に生きることを諦めない」という、絶望の中での強さを感じた

シャンパンゴールド

めっっっちゃキャラを体現した曲だな 最高 あとラップ初心者にも韻の踏み方やリズムの取り方が分かりやすく、聞いてて耳に気持ちよい曲 一二三役の木島隆一さんも素敵ですね、シャンパンゴールドを藤森さんが歌ったらきっとバリバリチャラくなってそれはそれでもうほんと……好き……ってなると思うんやけど、一二三くんが歌うとチャラさはだいぶ控えめ。 その代わり「人気ナンバーワンホスト」感がMAXになるのがよいですね、あれは太い客がつくわ

ヒプマイの世界観上、かなり闘争心に道溢れた歌詞なんだけど、その中でも敵をdisる歌詞が少ないのが好きだ 相手をdisしたり「ぶちのめすぞ」と威嚇したりする訳じゃなく、といって他の二人よりは敵を意識した歌詞で むしろ自分を上げていくスタイル(例、僕のライムとコミュ力爆発 かますフロウ誰よりも卓越) これは藤森慎吾さん本人が言ってたことなんですけど、彼は相手をdisれないんですよね 相手をリスる(respectする)リリックしか書けないとのこと そんな藤森さんが作詞だからこその歌詞なんだと思うと感慨深い

あと、耳元で囁いて来るやつな 1番で「僕のものになりなよ」と囁いて、2番で「君はもう僕のもの」宣言するムーブマジで藤森慎吾(詳しくはRADIOFISH『東京大革命』を参照) 東京か? この街(君)を手に入れたんか? そして何より、甘い声で「今日僕のこと、朝まで独り占めしてくれますか」からの「シャンパン入りましたーー!!」は面白すぎ ホスト一二三に甘く囁かれる→一二三の女客、骨抜きにされて求められるままシャンパンを注文してしまう→シャンパン入りましたーー!! の流れがまるで見たかのように想像できる シャンパンコールアガりますね シャンパン \ハァイ!/ シャンパン \ハァイ!/ あなたが今夜のプリンセス! やりたい

チグリジア

これは沼ですね シャンパンゴールド目当てだったけど予想外にはまった 曲調が好きなのもあるし、「身を預けるような場所は捨てるよ 俺は独りでも歩けるよ」の部分は「独歩ーー!!」ってなった

ドラマパート

誰が読むんやという長さになってきた 気にしない

・寂雷先生は闇医者じゃなくてちゃんとしたところにお勤めやねんな、独歩くんはぶちギレひねくれ者じゃなくてむしろ素直自責型で精神を病むタイプ

・一二三ーー! 素の一二三おまえIQいくつやねん!

・一二三ちゃん一人称変わるのおもろいな、ちなみに藤森慎吾がチャラ男モードのときの一人称は「僕チン」でぇーす 通底するものがあるな

・女の子IN コミュ力OUT 選手交替です

・独歩くん苦労するね……

・血文字の手紙贈られて命狙われても「自分を好いてくれた子を助けたいって気持ち」で女を治療したいと願う、あなたは聖人なのか?

・メチャクチャな言行で周りに迷惑をかけまくる聖人と、尻拭いさせられながらもその聖人を愛して見限れない苦労人。これって太宰治『駆け込み訴え』じゃない? まあこっちの聖人はイエスと違って苦労人のこと大事にしてそうやけど

・「君のことだ、何を言っても聞いてはくれないんだろうね……」寂雷先生が匙を投げた

・一二三の迷惑がリアルに迷惑 独歩くんの人生が必要以上にドラマチックなのこの人のせいでは

・「スーツを着てるこいつに何を言っても無駄だ……」独歩くん親友発言にたじたじ

・てやんでいチョップ

特に、寂雷先生は素の一二三のほうを「こいつ話聞かねえ」扱いしてるのに、独歩の方は正反対にホスト一二三のほうを「何を言っても無駄だ」と評してるというズレが興味深い 独歩にとって素の一二三でもまだ話聞いてる方なんだなという

あと、ホスト一二三って、相手によって声のトーンも話し方も言う内容も自在に変えてるじゃないですか ストーカー女にはジゴロっぽいしゃべり方で「君のためなら命を差し出してもいい、でも生きるという選択肢を選んでほしい」 寂雷先生には落ち着いた丁寧な敬語で非礼を詫び、感謝のしるしとして乾杯を願う 独歩にはややわざとらしいくらい快活に、「親友」「無二の友」※なお話は聞いてない これどうみても、相手の望む自分像を無意識のうちに読み取り、相手が望んでる自分を演じて相手の求めてる言葉を提示する才能がある もちろん自我や押しの強さもちゃんとあるけど(例、女に社会復帰してほしい、先生に酒をおごりたい)、だからこそ罪深いぞこれは 相手の求めてる言葉7、自我から出る言葉3くらいの割合でどっちも取り混ぜて囁かれたら、誰だって一二三から離れられなくなるよ ヤバい女にそれやったらストーカーになるよ 相手の求めてる言葉10割与える以上にハマると思う、だってそれなら「相手は仕事で私の求めてる言葉を与えてくれてるだけだ」ってちゃんとわかるけど、一二三の本心から出る言葉を適度に混ぜられると「この人は本心から、私の求める言葉を言ってくれる理想の人だ」って勘違いもしちゃうよ

そして以上を踏まえると、そんなホスト一二三が独歩くんにとる態度、めちゃめちゃ興味深くないですか? 独歩くんほんとうは、一二三から親友だと言ってもらえることを、ずっと渇望しているのでは? 「こいつが俺と友達でいるのをやめたくなったらどうしよう」って不安がずっと心の底にあって、だからこそ一二三の口から「君は僕の無二の友だ」って言葉を聞いて安心したいのでは? それを一二三は無意識で感じ取って口にしているのでは? だって、親友だと言われたときの独歩くん、困ってはいるけど気味悪がってもいないし、本気で嫌そうには聞こえないんですよね だとすると、「スーツを着てる時の一二三に何を言っても無駄」なのは、一二三の問題というより、独歩自身が「何を言っても無駄であってほしい」と望んでるからこそなんじゃないか

「自分がどんなネガティブなことやひねくれたひどいことを言っても、一二三には意に介さないでほしい」 「こんな自分でも気にせず親友だと言ってほしい」

そういう願望の反映が一二三のあの態度だと考えると、こう……大変心にくるものがある……

中田敦彦が、自分の絵を見ても引いたり気を遣ったりしない人を求めていたように、 中田敦彦が、ずっとずっと、自分を見いだしてくれる相方を求めていたように 中田敦彦にとってのその人が、藤森慎吾であったように

観音坂独歩が求めているのは、ああいう伊弉冉一二三なんじゃないかなって思った

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