蟹を茹でる

カニ @uminosachi_uni の雑記ブログです。好きなもののこと何でも。

RADIOFISHの夏

夏ですね。
RADIOFISHの夏歌を紹介しようと思う。

RADIOFISHの夏歌

『PERFECT HUMAN』で紅白に出ただけあって、中田崇め曲の印象が強いRADIOFISH。そんな彼らですが、夏に関する歌も意外と多いんです。

なんでかって、EDMと夏歌の相性の良さとか、夏フェスの存在ゆえってのもあるんだけど、やはり藤森慎吾さんに夏が似合うのが大きいと思う。
ほら、チャラ男って夏に繁殖して冬は冬眠してるイメージあるじゃないですか(繁殖?)

だからといってRADIOFISHの夏歌、パリピソングばかりじゃありません。ハイテンポで情熱的なのから、爽やかなアイドル路線まで歌い分け演じ分ける、そんな器用で多角的な魅力を持つのが彼らです。
(※皆さんのお望み通りパリピソングもちゃんとあるので安心してください)

以下、各曲をご紹介していきます。


SUMMER TIME

RADIOFISHの記念すべき4thシングル。『PERFECT HUMAN』以前に配信された夏歌。
それが『SUMMER TIME』です。

この頃のRADIOFISHはーーというよりオリラジはーー正統派アイドル路線を目指していたので、まだ崇め曲の雰囲気はありません。

爽やかで夏らしい、浜辺にきらめく日射しを思わせる曲調。
付き合いたての恋人へのときめきがいきいきと描かれ、まぶしいほどの初々しさを感じる歌詞。
それを歌うオリエンタルラジオのふたりの、溌剌とした笑顔と、チャーミングでポップな振り付け。
共に踊ったりはしゃぎ合ったりするスキマス(ダンサー)たちの楽しそうなこと!

RADIOFISHの2ndアルバム『WORLD IS MINE』にはライブ映像収録のDVDがついてくるんですが、これがもう最高です。
愛くるしさの権化です。
「君が手にしたその貝殻に夏を詰めこむ 僕と二人で」の部分が特に愛くるしさMAXです。

もしあなたが、大人の男性たちがキャッキャする姿を見るのが好きなら、絶対に買って見るべき。
これだけは声を大にして言いたいと思います。

そんなにRADIOFISHに興味がない人にも、この曲はぜひ一度聴いてほしい。
『PERFECT HUMAN』を踏まえて聴くと、「一旦爽やかアイドル路線を目指してみたけど、方向転換して神になることにした」的な顛末が味わい深いので……。
おそらくだけど、その路線変更を経てるグループは日本でRADIOFISHだけなので……。



続いて2曲目!

ワンチャンCOCO夏☆物語(feat.焚巻&JUVENILE)

一回、フラットな気持ちになって考えてみてください。
……タイトルエグないですか?
カタカナ! アルファベット! 漢字! ☆! また漢字! しかもワンチャンって言うてる!!!
絶対パリピソングやんけ……
ファンからはワンココと呼ばれています。その呼び名だとちょっとかわいく思えてくるな。

他の曲とは違い、1曲まるまる慎吾さんのプロデュース。聴いてみると海にぴったりの、ゆるやかなサマーチューン。
そんでまた歌詞がすごい。チャラッチャラの強力なパリピ性と、ほのかに切なさを滲ませる叙情性が両立している。全く結び付かないはずのそれらの要素が、藤森慎吾という存在を仲立ちに調和している。*1
さすがチャラ男の合いの手からシャーマンの崇め曲までこなす男……。

「照りつける日射しが 眩しくても夏から目をそらしたくなくて」
の部分なんて最高で、パリピが言ってもギリギリおかしくないラインの叙情を攻めている。

ちなみにこれはバイトル正社員のCMと通ずるところがある。
「正社員じゃなさそう感」と「でも爽やかイケメン」の両立を追求した結果EXILEトライブの岩田剛典さんになったという、あの見事な采配である。

中田崇め曲にみられる、あのゴシックな叙情では、「パリピはそんなこと言わない!」との違和感を生じてしまう。
バイトル正社員のCMが中村倫也だったらたぶん、嘘つけお前商社の法務部とかに勤めてるやろ! 感が出てしまう。
限られた時間の中で、違和感なく必要なメッセージを伝達する。その職人芸めいた技術には感嘆を禁じ得ない。

それにしても、歌詞がチャラい。爽やかな歌い方で、みんなで仲良くリズムに乗っているから聞きやすいが、よくよく聴いてみると歌詞がクソチャラい。
サビ後など端的にパリピ

かなりヤバイ
パない長い
甘いONE NIGHT
終わりたくなくて

「パない」を歌詞に含めてるとなるともう言い逃れはできないですからね(してない)。

その他の部分も、パリピが体験する夏の原風景といった様相。特に焚巻さんがラップを担当する箇所は、海にテンションを上げるパリピの心情とともに、普段のパリピたちの生活感までが表現されていて唸る。

個人的には、慎吾さんのラップパートの「肌をデザインした彼氏さん」って言い回しが好きです。ひとつも険のないワードをおしゃれに組み合わせて、めちゃくちゃ怖いお兄さんに睨まれてる場面を見事に表している。



続きます。

MIND BEACH

こちらは中田崇め曲の流れの中でリリースされた曲。
そのためなのか、歌詞に出てくる浜辺は地上の楽園を思わせる幻想的な風景として描かれている。
「光と風に舞う花と」「青い鳥」「星が降る浜辺」……など、その光景は祝福された『人々の心の中にしかない理想の浜辺』を描いているかのよう。

中田崇め曲ではないのだけれど*2、明らかに崇め曲によって得られたエッセンスが反映されている。
中田崇め曲はNAKATAを褒め称える歌だけど、この曲は全ての人々へ向けた人間讃歌になっているのだ。
音楽的にも爽やかでロマンチックな夏の歌でありながら、理想郷のような不思議な空気感を漂わせている。

この曲は歌詞が本当に美しい。
「遠く広がる水平線に太陽が昇るまで ここで見届けよう」なんて、すごく幻想的じゃないですか?
そういう夏を過ごしたい。
静かな浜辺で大好きな人たちと、朝まで穏やかに美しい海を眺めたい……。

余談なんですけど、この曲聴いた直後に前述のワンココ聴くと、高低差がエグすぎてめちゃめちゃ面白いです。



次でラストです。

BURNING FESTIVAL

チームしゃちほこさんとのコラボ曲。
MVもあるのですが、チームしゃちほこの皆さんがめちゃめちゃかわいいです。それぞれの個性も垣間見えて素敵。



上記3曲が海や浜辺を歌っているなら、こちらは灼熱の砂漠を思わせるホットな曲。
熱く燃え上がる情熱と、身体を突き動かす渇き、そして激しくほとばしる本能。
『BURNING FESTIVAL』という名の通り、夏フェスやライブでブチアガれる楽曲に仕上がっています。

私が特に好きなのは、
「お前を愛せたら最後の夏でいい」
という一節。そこには愛のためには破滅をも厭わない、熱くて強烈な思いがある。
これをあえて平成最後の夏に歌い上げる、時流の捉えっぷりも素晴らしい。きっとこの曲を聞けばいつでも、この平成最後の夏を思い出すことだろう。
そしてこれが2番では
「お前が望むなら永遠の夏にする」
に変わるのが感動的。愛する者のためには破滅を乗り越え、永遠をその手に掴むことさえできるのだ。

あと、このシングルのジャケットがめちゃめちゃ面白いです。

BURNING FESTIVAL

BURNING FESTIVAL

  • チームしゃちほこ×RADIO FISH
  • J-Pop
  • ¥255

NAKATAの圧が強すぎる。

RADIOFISHあるある、コラボ相手を世界観の中に呑み込みがち。
いいのかこれで、チームしゃちほこの皆さんは。全員もはやNAKATAの一部みたいな感じになっていますけども。RADIOFISHファンの我々はそういうのはもう慣れてますけども。
チームしゃちほこ、めちゃめちゃ心が広いな。



ていうかRADIOFISHとコラボして自我を保ってたの(という表現が適切かわからないが)、w-inds.さんくらいでは?*3

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*1:ただしパリピ9:叙情1の割合

*2:その証拠に、歌詞にNAKATAは出てこない

*3:ちなみにMay Jさんは、逆に完全に自我を消しRADIOFISHの世界観に適合することで、プロ意識の高さを見せてくれていた